マンションでエコジョーズは設置できる?3つの排水方法と費用相場
ブログを書いた人
上垣内 未来
メンテナンスで培った安心をもとに、蟹江ガスと私たちが責任をもって対応いたします。
安心してお任せください。
「マンションだからエコジョーズは無理ですよ」
給湯器の交換を相談した際、このように言われて諦めてしまったことはありませんか?
しかし、この一言ですぐに諦める必要はありません。
現在は条件さえ整えばマンションでも設置が可能になっており、そのカギを握るのが、エコジョーズが出す「ドレン排水」をどこへ流すかというポイントです。
この記事では、このドレン排水の行き先を軸に、エコジョーズに交換できるかをご自身で見分ける3つの確認ポイントや、ネックになりやすいドレン排水を処理する当社の工法について解説します。
さらに、工事費込みの費用相場と2026年に活用できる補助金情報、見積もり前に押さえておきたい注意点もまとめました。
<本記事で分かること>
・マンションでもエコジョーズに交換できる条件とその理由
・ガス代が年間いくら下がるのか、2人暮らしでの目安
・見積もり前にご自身で確かめられる3つの確認ポイント
・ネックになりやすいドレン排水を処理する当社の工法
・費用相場と、2026年に使える補助金の活用法
目次
- ・マンションでもエコジョーズは設置できる?
- ・エコジョーズとは?従来型との違いとマンションで得られるメリット
- ・交換できるかを見分ける3つの確認ポイント
- ・ネックになりやすい「ドレン排水」を処理する当社の工法
- ・マンションのエコジョーズ交換にかかる費用と、使える補助金
- ・まとめ|マンションのエコジョーズは「ドレン排水の行き先」から確認しよう
マンションでもエコジョーズは設置できる?

「マンションにはエコジョーズを設置できない」という声は、今のすべてのマンションに当てはまるわけではありません。
条件が整えばマンションでも交換可能
かつては、たしかにマンションへの設置は困難でした。
エコジョーズは運転中に水を出す機器で、その排水先をマンション内に確保できず、故障した際は従来型と同じ機種に戻すしかない時期が続きました。
状況が大きく変わったのは2011年です。
パーパス(高木産業)が、この排水を浴室の排水口へ流す仕組みのふろ給湯器を発売したことで、既存のマンションでもエコジョーズへ交換できる道が開けました。
現在では他メーカーも同様の方式を採用しており、選べる機種の幅も広がっています。
ご自宅に設置できるかどうかの判断材料は、主に次の3つです。
1. 浴槽の側面パネル(エプロン)が外せるか
2. エコジョーズ化に伴う特別な申請が不要な工法が選べるか
3. お住まいの自治体が、ドレン排水をどう扱っているか
最終的には専門業者の現地調査で確定しますが、浴室の構造やお住まいの市の基準については、見積もり前にある程度の当たりをつけることができます。
判断を分けるのは、エコジョーズが出す「ドレン排水」の行き先
ここで、エコジョーズ特有の「ドレン排水」について少しご説明します。
ドレン排水は、排気の熱を回収するときに発生する結露水のことです。
量は1分あたり80〜100ccほどで、温度は約30℃。
一般的な仕組みとしては、機器の中の中和器を通って酸性が中和されてから外に出ます。コップ半分ほどの水が、お湯を使っている間だけ少しずつ落ちていくイメージです。
従来型の給湯器では、排気の熱を回収せずにそのまま外へ捨てていたため、この水は発生しませんでした。
そのため排水先を考える必要もなく、本体を入れ替えるだけの工事で済んでいました。
マンションで話がややこしくなる理由は、給湯器の「置き場所」にあります。
玄関横のパイプシャフトやバルコニーの限られたスペースに設置されていることが多く、すぐ近くに排水管が通っていないケースがほとんどです。
戸建てであれば庭の側溝に流して解決しますが、マンションでは「この排水をどこへ流すか」から考える必要があります。
つまり、マンションでエコジョーズに交換できるかどうかは、給湯器の性能そのものではなく、このドレン排水の行き先を確保できるかにかかっているのです。
エコジョーズとは?従来型との違いとマンションで得られるメリット

排水の話が先に出ると少し身構えてしまうかもしれませんが、それでもエコジョーズが多くの方に選ばれているのには明確な理由があります。
ここで、仕組みとメリットを整理しておきましょう。
捨てていた排気の熱を再利用して給湯効率95%にする仕組み
従来型の給湯器が外に出している排気は、約200℃もの熱を持っています。
その熱をもう一度水に移してから排気する、という点がエコジョーズの最大の特徴です。
熱交換器を二段構えにしたことで、出ていく排気の温度は50〜80℃まで下がります。
この熱がお湯づくりに回るため、給湯効率は95%(大阪ガス公表値)まで向上し、同じ量のお湯をつくるのに燃やすガスが少なくて済みます。
気になる日々の使い勝手ですが、お湯の出方や設定温度、浴室リモコンの操作感は従来型と全く変わりません。
シャワーを浴びていて違いを感じることはなく、変わるのは「検針票の数字(ガス代)」と「機器から少量の水が出ること」の2点のみです。
ガス使用量は約1割減り、ガス代は年間約11,000円お得になる試算も
大阪ガスの試算によると、エコジョーズの導入で年間のガス使用量が760㎥から680㎥へと約1割減少し、金額にして年間約11,000円の節約になるとされています。
ただしこれは、床暖房まで使用する給湯暖房機(4人家族などお湯をよく使う家庭)を想定した数字です。
夫婦2人暮らしなどの場合は当然ここまでの額には届きませんが、効果はガスの使用量に比例するため、「いま支払っているガス代の約1割」が節約の目安となります。
検針票の年間合計から1割引いてみると、ご自宅での具体的な節約額が見えてきます。
エコジョーズへの交換にあたって「初期費用が高くなるのでは?」と心配されるかもしれませんが、実は現在、従来型との工事費込みの総額にほとんど差はありません。
そのため、ガス代が節約できるというメリットをシンプルに享受しやすくなっています。
具体的な費用の目安については、のちほどの章で詳しく解説します。
なお、ガス代を抑える日々の工夫については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。
マンション用は「PS標準設置型」「PS扉内設置型」「屋外設置型」の3種類
ご自宅の給湯器がどのタイプかは、設置場所を見れば簡単に分かります。
パイプシャフトに扉がなく、本体がそのまま見えていれば「PS標準設置型」、扉がついていて排気口の部分だけが覗いていれば「PS扉内設置型」、ベランダなどの屋外に設置されていれば「屋外設置型」です。
判別に迷った場合は、本体正面の型番と設置場所の写真を撮って業者に見せればすぐに確定します。
これらは好みで選ぶものではなく、既存と同じ設置タイプから選ぶことになります。
特に「PS扉内設置型」は、扉の内側に収まる寸法という制約があるため、候補となる機種が絞られます。
また、工事内容を大きく左右するのは、実は「追い焚き機能の有無」です。
ドレン排水を浴室の排水口へ流す方式は、追い焚き機能付きのふろ給湯器にしか対応していません。
追い焚き機能が付いていれば、最も手軽な工事で済む選択肢が残されている状態と言えます。
交換できるかを見分ける3つの確認ポイント
それでは、ご自宅がエコジョーズに交換できるかどうか、見積もり前にご自身で当たりをつけられる3つのポイントを順に見ていきましょう。
1. 浴槽のエプロンが外せるか

まず確認したいのは、浴室の構造です。
浴槽の横についている「エプロン」と呼ばれる大きなパネルが取り外せるかを見てください。多くは下部を軽く引くか押すだけで外れる設計になっています。
このパネルが外せれば、当社が主販機器としているパーパス製の「ドレンアップ2重管工法」を用いて、切り替えユニット不要で簡単にエコジョーズを設置することができます。
注意が必要なのは「ハーフユニットバス」など、構造上エプロンが外れない浴室や、外れても内側が配管で埋まっていてスペースがない場合です。
無理に外そうとせず、浴室の写真を業者に見せて判断を仰ぎましょう。
2. エコジョーズ化に伴う特別な申請は不要
給湯器が設置されているパイプシャフトや共用廊下などは「共用部分」にあたります。
そのため、そこに新しい配管を通したり排気の向きを変えたりする工事は、管理組合への確認や申請が必要になることがほとんどです。
「マンションでエコジョーズにするには、管理組合への特別な申請が必要なのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、ご安心ください。
当社が採用している工法であれば、共用部分に新しいドレン配管を新設するなどの大掛かりな工事にならないため、エコジョーズ化に伴う特別な申請は不要です。
3. ドレン排水の扱いは自治体によって異なる
ドレン排水は下水道法上「汚水」にあたるため、原則は汚水系統へ流します。
ただし国は、量が微量で水質も一定に保たれることを踏まえ、「雨水と同じように扱う判断もできる」という見解を示しています。
実際にどちらで運用するかは、各自治体の判断に委ねられています。
例えば大阪市の場合、合流式下水道の区域なら雨水系統への排出を認めており、分流式の区域でも日本ガス機器検査協会(JIA)の認証を受けた機器であれば雨水系統へ流せます。
堺市ではさらに基準が整理されており、機器本体に「JIA認証マーク」があれば汚水・雨水のどちらへ流してもよいと明記されています。
この違いは、工事の規模に直結します。
雨水系統が使えれば、給湯器の近くにある雨水側溝まで配管やガイドを敷くだけで済むため、費用負担を抑えられます。
一方、汚水系統しか使えない場合は、浴室へ排水する工法などが選ばれます。
ご自身で自治体の窓口へ確認することもできますが、地元での施工実績が豊富な業者であれば、状況を把握しているためその場ですぐに答えが返ってきます。
ネックになりやすい「ドレン排水」を処理する当社の工法
排水先が決まったら、次は「どのように流すか」です。
集合住宅でのドレン排水処理について、当社が採用している工法をご紹介します。
2重管工法(ドレンアップ工法)|当社採用のメイン工法
当社が主販機器としているパーパス製の給湯器で採用している工法です。
既存の追い焚き配管を撤去し、往き・戻りの配管を「ドレン用」が一体になった2重管に丸ごと入れ替え、機器内のポンプでドレン水を浴室の排水口まで押し出します。
他社でよく用いられる「三方弁方式」は、浴槽エプロン内に切り替えユニットを設置するスペースが必要ですが、当社ではコストが上がり施工性も良くないため利用しておりません。
当社の「2重管工法」ならユニットが不要なため、エプロンが外れる浴室であれば簡単にエコジョーズへの交換が可能です。
ドレン排水配管方式|新たに配管を通して雨水側溝などへ流す

浴室への配管入れ替えが難しい場合でも、給湯器のすぐそばに排水先があればこちらの方法が選べます。
パイプシャフトや共用廊下側に設置されている場合、近くの雨水側溝や雨水の立て管までドレン専用の配管を通します。
前述の通り、大阪市や堺市などでは条件付きで雨水系統へ流せるため、現実的に選びやすい方法です。
【ご自宅の方式を絞り込む目安】
・浴槽エプロンが外せる → 2重管工法(ドレンアップ工法)
・浴室への施工が難しく、給湯器の近くに雨水側溝がある → ドレン排水配管方式
マンションのエコジョーズ交換にかかる費用と、使える補助金

方式が見えてきたところで、気になる費用の話に移りましょう。
金額は「選ぶ機種」と「ドレン排水の処理方法」によって決まります。
工事費込みの費用相場と、排水処理で変わる金額幅
蟹江ガスエンジニアリングでご案内している、工事費込みの給湯器交換費用の目安は以下の通りです。
|
交換内容 |
費用の目安(工事費込み) |
|
従来型のガス給湯器 |
40万円〜50万円 |
|
エコジョーズ |
45万円〜55万円 |
|
エコジョーズ+ドレン排水の処理 |
排水の処理方法と設置状況により、上記の幅の中で変動 |
※金額は目安・概算です。機種や設置状況によって変わるため、正確な費用は現地調査後のお見積もりでご確認ください。
上記の表からもお分かりいただけるように、実は従来型とエコジョーズでは価格差がほぼありません。
場合によっては、従来型のほうが高くなるケースもあるほどです。
そのため、「エコジョーズは本体代や初期費用が高いのでは?」と心配して従来型を選ぼうとしている方でも、費用面を気にせず安心してエコジョーズをご検討いただけます。
金額に幅があるのは、エコジョーズ化に伴うドレン排水の処理(当社の2重管工法やドレン配管方式など)において、設置状況や経路の長さなどによって作業量が変動するためです。
しかし、一度しっかりとした工事を行っておけば、今後10年以上にわたって排水の心配なく快適に使い続けられるという大きなメリットがあります。
給湯器の寿命目安は約10年です。突然の故障でお湯が使えなくなって慌てる前に、不調のサインを感じたら動いているうちに検討しておくことで、機種も業者も納得のいく選択ができます。
2026年に使える補助金は「みらいエコ住宅2026事業」

2026年にエコジョーズへの交換で活用できる代表的な補助金が「みらいエコ住宅2026事業」です。
エコジョーズは1戸あたり30,000円の補助対象に指定されています。
ただし、給湯器の交換単独では申請できません。
窓の断熱改修(内窓の設置など)や壁・天井の断熱改修とセットで行うことが条件となっています。
もし住まいの断熱リフォームも一緒に検討されている場合は、非常に魅力的な制度です。
また、「給湯省エネ2026事業」という有名な補助金制度もありますが、こちらはエコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームの3種類が対象であり、エコジョーズは含まれません。
そのため、分譲マンションにお住まいの方(区分所有者)がエコジョーズへの交換で補助金を狙うのであれば、「みらいエコ住宅2026事業」が実質的な選択肢となります。
|
制度名 |
対象者 |
エコジョーズは対象か |
補助額・条件 |
|
みらいエコ住宅2026事業 |
マンションに住む区分所有者など |
対象 |
30,000円/戸(断熱改修とのセットが必要) |
|
給湯省エネ2026事業 |
個人 |
対象外 |
エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファームのみ |
|
賃貸集合給湯省エネ2026事業 |
賃貸集合住宅のオーナー |
対象 |
エコジョーズ・エコフィールが対象製品 |
これらの補助金申請は、お客様ご自身で書類を作成する必要はありません。
事業に登録した「施工事業者」が手続きを代行し、受け取った補助金を還元する仕組みです。
裏を返せば、登録事業者に依頼しなければこの補助金は活用できません。
断熱改修とエコジョーズの交換をまとめて1つの登録事業者に依頼すると、書類のとりまとめが一本化されて手間が大幅に省けます。
なお、交付申請の受付は2026年12月31日までとなっていますが、予算の上限に達した時点で早期に終了してしまいます。
断熱改修と組み合わせる予定があるなら、お早めに登録事業者へご相談ください。
見積もりを取るときに確認しておきたいこと
最終的な正確な費用は、プロによる現地調査で確定します。
訪問見積もりの際に見てもらうべきポイントは次の4点です。
・給湯器の設置タイプと型番
・浴槽のエプロンが外せるか
・ドレン排水の行き先と、そこまでの経路の長さ
・工事中にお湯や浴室が使えなくなる時間
事前に浴室や給湯器周りの写真を撮って業者に送っておくと、訪問前のやり取りである程度の見立てを聞くことができスムーズです。
また、提出された見積書では、ドレン排水をどの方式で処理するか、その部材費や工事費が項目として明記されているかを確認しましょう。
「標準工事一式」とまとめられていると、万が一工事当日に方式が変更になった際にトラブルの原因になります。
明記されていない場合は、内訳を出してほしいと伝えれば対応してもらえます。
業者選びで最も大切なのは、「マンションならではの段取りやルールを熟知しているか」という点です。
・管理組合へ提出する書類の作成サポート経験はあるか
・お住まいの自治体のドレン排水の扱いをその場で答えられるか
・交換後の点検や修理まで、自社で責任を持って対応してくれるか
これらを満たす、信頼できる地域密着の業者を選ぶことが後悔しないリフォームの第一歩です。
蟹江ガスエンジニアリングは、大阪ガス指定のメンテサービス会社として、南大阪・堺市エリアで日常的にガス機器の定期点検や修理を担っています。
管理規約の確認から、堺市の排水基準に沿った経路の決定まで、地元ならではの現場実績に基づいた最適な判断をご提供します。
また、「みらいエコ住宅2026事業」の登録施工事業者でもあるため、断熱改修とあわせた補助金申請もお任せいただけます。
給湯器の調子が気になり始めた段階でも、まずは現地を拝見した上でベストな解決策をご提案いたします。
▶まずは現地調査のお申し込みから。お問い合わせ・お見積もりはこちら
https://kaniegasu-eng-reform.com/contact/
まとめ|マンションのエコジョーズは「ドレン排水の行き先」から確認しよう

マンションのエコジョーズ導入は、「設置できるかどうか」で悩むよりも、「ドレン排水をどこへ流すか」から考えることで判断がスムーズになります。
まずは、浴室の構造(浴槽エプロンが外せるか)やお住まいの市の排水基準の3つを確認し、ご自宅が浴室の排水口へ流す当社のメイン工法「2重管工法(ドレンアップ工法)」か、共用部の雨水側溝などへ流す「ドレン排水配管方式」か、ご自宅がどちらに当てはまるか当たりをつけてみましょう。
給湯器の不調は放置せず、完全に故障して慌てる前にプロへ相談するのが最も安心です。
南大阪・堺市で給湯器の点検や交換をご検討なら、管理規約の確認から排水経路の決定、補助金の活用までトータルでサポートできる「蟹江ガスエンジニアリング」へぜひお気軽にご相談ください。
【参照元】
・国土交通省「潜熱回収型ガス給湯器等ドレン排水の取扱いについて」
・大阪市「潜熱回収型ガス給湯器ドレン排水のお取扱いについて」
・堺市上下水道局「下水の種類による排水先の改訂について(通知)」
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<執筆・監修> 蟹江ガスエンジニアリング株式会社
大阪府堺市を拠点に、南大阪で大阪ガス指定のメンテナンス会社としてガス機器の点検や修理、リフォーム事業を展開。ガス機器のスペシャリストとして、お風呂やキッチン周りを中心に省エネで快適な暮らしを提案しています。2009年からリフォーム事業を手掛け、豊富な実績と専門性の高い技術力が強みです。